人材派遣の面接でブランクがあると不利になる?

ブランクがあっても不利になるとは限りません


転職活動におけるブランクとは「離職期間」のことをいいますが、人材派遣の面接ではブランクがあるからといって不利になるとは限りません。なぜなら、現代社会において人それぞれ色んな事情を抱えていることは、企業側も十分理解をしているからです。

そのため人材派遣の面接では、どういった理由でブランクがあるかを説明し、今はちゃんと働けることを伝えること、または働ける範囲を提示することで熱意が伝わり、マイナス評価を避けられるでしょう。ただしとくに理由がなく6カ月以上のブランクがある人や年単位でブランクがある主婦は、人材派遣の面接で難色を示される可能性があるので、納得してもらえるだけの理由を考えておく必要があります。

病気やケガの場合は仕事の影響があるか話してください

ブランクの理由としてよくあるのが、病気やケガによる入院や自宅療養です。企業は応募者が入社した後、どれくらい働けるかを考えますので、すでに完治しているなら仕事に影響がないことをアピールしましょう。

一方で後遺症がある場合や、引き続き通院が必要な場合は、その旨を正直に話し、働ける範囲を伝えてください。この時、正直に申告しないと入社した後に「嘘を吐いた」と言われる可能性があり、そう言われないためにムリをする人もいます。

しかし面接で後遺症があることを伝えた上で内定をもらえると、その後に堂々と働けるのです。自分のためにも嘘は吐かないようにしましょう。

病気やケガでブランクがある人が面接を受ける時に注意する点をまとめると、以下の通りです。

・病気のことは正直に話す
・今の自分の状態を伝える
・療養中に何をしたかを話す
・これからの自分をアピールする

療養中は自分の体と向き合うことで精一杯だったと思いますが、どんな小さなことでもよいので「療養中に努力していた」ことを話してください。困難な状況でも努力できる人だと判断されれば、プラスに繋がるでしょう。

子育てや介護の場合は働ける環境が整ったことを伝えましょう


出産や子育てを経て再就職を考える人もいるでしょう。その場合は、子供の手がかからなくなった事や、保育園など子供を預ける場所があることを説明する必要があります。

また残業ができるかという質問には、「〇時までならできます」と明確に答えてください。ここであいまいに答えると、「本当にできるのか」「嘘を言っているのではないか」と思われる可能性があります。

近年では、子育てをしながらも社会と接点を持ちたいと考える女性が増えていますから、社会復帰に向けてスキル磨きをしておくとよいでしょう。

介護でブランクがあった場合も、その家族が回復した、または施設に預けることになったなど、仕事ができる環境が整ったことを伝えるようにしてください。その上でこれまでの実績やスキル、離職していた間も勉強をしていたことなどアピールすると、高評価をもらえる可能性があります。

これからは、「社会の一員として仕事に打ち込みたい」という意欲を示してください。

ブランクが不利になるボーダーラインは6カ月です

ブランクとは、直前の会社の退職日から現在までの期間のことをいい、その間のアルバイトや在宅仕事は含まれません。一般的に、この期間が長くなればなるほど不利になると言われており、大抵の人が2~3か月で再就職を決める中、6か月を過ぎると「長すぎる」と判断されてしまいます。

その理由として、あまりに長く仕事をしていないと「就労意識が低いのではないか」「就職意欲が欠けているのではないか」といったようなマイナス印象を与えてしまうからです。そのため転職活動が2~3か月を超える場合は、活動方法の見直しを、6か月に近づくようなら根本的な改善を考える必要があります。

また応募者に長いブランクがある場合、企業側が懸念するのは、「ビジネス勘の低下」「スキルの鈍化」または、「柔軟性」や「判断能力」の無さですので、就職ガイダンスやセミナーに参加していたなど、いつでも仕事に復帰できる状態であることを伝えるようにしましょう。

(まとめ)人材派遣の面接でブランクがあると不利になる?

1.ブランクがあっても不利になるとは限りません
人材派遣の面接でブランクがあるからといって不利になるとは限りません。ブランクの理由や、今はちゃんと働けることを伝えましょう。

ただし理由もなく6カ月以上のブランクがある人や、年単位でブランクがある主婦は不利になる可能性があります。

2.病気やケガの場合は仕事の影響があるか話してください

病気やケガでブランクがある人は、今の体の状況を説明し、どれくらい働けるのか伝えてください。この時、嘘を吐くと後々自分がつらくなるだけなので正直に話しましょう。

また療養中に努力していたことを話すことで、プラス評価になる可能性があります。

3.子育てや介護の場合は働ける環境が整ったことを伝えましょう
子育てや出産、介護でブランクがあった場合は、働ける環境が整ったことをアピールしましょう。また社会復帰に向けて離職中も勉強していたことを伝えるなど、意欲と熱意を示すことで高評価に繋がります。

4.ブランクが不利になるボーダーラインは6カ月です
ブランクが6か月以上になると「就労意識が低い」または「就職意欲に欠ける」と判断される可能性がありますので注意が必要です。面接の際には離職中も勉強を怠らなかったこと、いつでも復帰できる状態であることを伝えるとマイナス評価を避けられます。

著者情報

著者情報プロフィール:水沢 和樹
企業人事コンサルタントとして活躍中。元ゲームプログラマーという異色の経歴を持つ。プログラミングの世界で長時間労働を経験し、労働者により幸せに働いて欲しいという願いからコンサルタントの道へ。